井出整形外科内科クリニック
◆ お知らせ ◆

BCGワクチンについて(202011

BCGワクチンはもともと1歳未満の小児へ結核予防目的で実施しているワクチンです。

 新型コロナウイルスに対するBCGワクチンの効果が期待されているところですが、あくまで期待されているのみで、効果があると確定しているわけではありません。確かに隣接しているポルトガルとスペインでの感染率・死亡率の差など気になるところではありますが、BCG以外の因子で差がでている可能性もあります。日本国内でもBCG接種済みであるはずの若年層の感染が相次いでおり、効果の実証もない現時点では大人への接種は推奨できません。
 
接種対象である小児の分しか製造していないため、今後も国からの認可がなければ大人への接種はできません。

 小児の方については、BCGの標準接種期間は生後5~8ヶ月であり、3か月未満への接種は勧められておりません(BCGは生ワクチンであり、実は生まれつき免疫が弱いお子さんもいるため、あまり早いタイミングでの接種で副作用が出ることもあるためです)。

 現時点では、接種可能な時期が近づいたら、BCGを早めに打てるようにスケジュールを組むのは一案ではあると思います。もちろん髄膜炎予防の肺炎球菌ワクチン・ヒブワクチンなど、その他のワクチン接種も重要です。
(ちなみに最近の平日は患者さんが少なく、待ち時間は短めで診療できております。現在風邪症状の方は院内に入らず、車内に留まってもらいながら駐車場内で診察する体制をとっております。)

西日本新聞記事
「BCGコロナに有効?仮説で大人の接種希望急増。乳児へ供給に影響も」→
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/599010/


毎日新聞記事
「新型コロナ予防しようと・・・BCGワクチン接種ミス。成人に絶対禁止の皮下注射」→
https://mainichi.jp/articles/20200410/k00/00m/040/275000c