茨城町役場、ゆうゆう館に隣接する整形外科内科のクリニック。

インフルエンザワクチンについて

・　 インフルエンザについて（2020/1/6記載）
今シーズンも12月から徐々にインフルエンザの流行が始まっております。今のところはA型が主です。おそらく2-3月頃になるとB型インフルエンザが流行することも予測されます。
あと何年かしたら鼻から投与する不活化ワクチンが流通するかもしれません。注射と異なり痛みがなく、効果も現在よりも高いという報告もあり個人的には期待しております。
茨城町では1月末までインフルエンザワクチン接種の補助が使えます。まだ接種していない方はお早めにどうぞ。
下記情報が何かの参考となれば幸いです。

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◆潜伏期間について
　　　約１ 〜 2日

診断方法

・インフルエンザ迅速抗原検査
鼻から綿棒を入れて検査するものです。診断能力はせいぜい70%ほどであり、陰性であってもインフルエンザではありませんとは言い切れないのが悩みの種です。
発熱して3時間以上経過すれば陽性となりうる検査キットを導入しておりますが、それでも漏れがあるのが現状です。時間が経過すれば診断できる確率は上がりますが、48時間以上経過してしまったらインフルエンザの薬の効果が発揮できなくなってしまうので、検査を行うタイミングは難しいです。
最近では咽頭（のどの奥）にイクラ状の発赤隆起があると、インフルエンザである可能性が約98%というデータも出ております。
インフルエンザ流行期に発熱や上気道症状（鼻水・咳・のどの痛み）、関節痛などが出現したら検査せずにインフルエンザと診断することもあります（特に数日以内に家族内でインフルエンザの方がおり、典型的な症状が出現した際には積極的には検査はすすめません）。確率の低い検査を行い陰性であったがために、翌日再検査目的に受診しなくて済むようにするためでもあります。

治療について

・安静（症状出現後5日間かつ解熱後2日間は自宅療養：学校保健法より）
・抗インフルエンザ薬（タミフル、イナビルなど）
ただし、タミフルなどの薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑えるだけで、ウイルスをやっつけることはできず、健常な方には必須ではないとされています。増殖するのは感染して48時間以内が活発なので、感染して48時間以内に使用しないと効果が望めず、症状が出現して時間が経過したケースではタミフルなどを処方されないのはそのためです。自分の免疫力によって体が自然と治してくれます。熱を出すのも、体がウイルスと戦っている証拠なので、つらくなければ無理に解熱鎮痛薬で下げる必要はありません。体が戦ってくれているので、休養をとるのが一番重要です。
そもそも現在の主流の薬であるタミフルが日本で発売されたのは2001年からであり、それ以前は感染しても対症療法（症状緩和の治療）しか行われなかったのが現状です。
極端な話としてはタミフルなどを使用しなくても健常な方は自然に回復します。「かくれインフルエンザ」という言葉が流行ったこともありましたが、感染してもそれほど強い症状が出ずに終わる方もいます。
心疾患・肺疾患など基礎疾患のある方や、元気な方でも重症化してしまうケースもありうるので、従来通り抗インフルエンザ薬の処方は行いますのでご安心ください。
なお、去年一世を風靡したゾフルーザはインフルエンザA型には耐性化の報告があり、小児科学会の勧告もあるため当院では使用しない方針です。

厚生労働省ホームページ：インフルエンザ総合対策
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/influenza/index.html

日本経済新聞記事：日本小児科学会のインフルエンザへの治療指針
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51329960U9A021C1000000/

日本経済新聞記事：鼻に噴射でインフル感染予防
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52552140U9A121C1CR8000/


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